2016年7月22日 金曜日
日本でのチラシの始まりは江戸時代なんだって!どんなチラシだったのかなぁ?
博士に聞いてみよう!博士ー!!
前回の続きじゃな。日本でのチラシの始まりは、江戸時代の「引札(ひきふだ)」と言うものじゃ。「お客を引く」という意味ではなく、当時は配ることを「引く」と言っていたからのようじゃ。でも、江戸では「引札」と呼んでおっ たが、大阪では「撒き散らす」ことから「ちらし(散らし)」と呼んでおって、大正時代になると全国的に「ちらし」と呼ばれるようになったんじゃよ。
引札の有名なものに、1693年に呉服商越後屋(現在の三越)が1683年(天和3年)に日本橋駿河町に開店した時の引札「呉服物現金安売り掛値なし」がある。
呉服屋の八郎右衛門は冬の大火で本町1丁目の江戸店を焼失し、その翌年、駿河町に心機一転新しく開店。その開店にあたって「現金安売り掛け値なし」のキャッチコピーで配られた引札がこれじゃ。↓
うーん…読めない…何て書いてあるの?
『駿河町の越後屋八郎右衛門からお知らせいたします。
このたび、わたくしはひと工夫して、呉服物は何によらず、格別お安く売り出させていただきますので、どうかわたしの店にお出向きになり、お買い上げいただきたいと存じます。
しかし、どなた様のお宅にも品物を持参しての訪問販売はいたしません。
もっとも、私どもが正札販売で売り出しました以上は一銭といえども嘘の値は申し上げません。従って、たとえお客様がお値切りになりましても、一切値引きするようなことはいたしません。
もちろん、代金は即座にお支払いいただきたく存じます。一銭といえども掛売りはいたしません。 以上
呉服物現金安売り掛値なし
駿河町二丁目 越後屋八郎右衛門 』という内容です。
この時から、今では当たり前となった、正札での値引きなし現金取引のみの店頭販売が始まったんじゃ。当時は、年二回の節季払いの掛売り商法が普通で、呉服屋は一反単位のみの販売で切売りはしていなかったから、当時では常識破りな新商法だったんじゃ。
常識破りな新商法だったけど、お店は上手くいったんだね?
その通り!越後屋はこの新商法が大当たり。一日千両の売り上げで江戸一番のお店になったんじゃ。この、シンプルなキャッチコピーの引札は、現在に至る商売法の確立に大きく寄与したことになる。
「呉服物現金安売り掛値なし」はシンプルだけどわかりやすくてインパクトあるキャッチコピーだね!だから町の人の心を掴んだのかな。
それに、チラシを配るっていうのは、みんなに知ってもらう一番の方法だね!
そうじゃな。良い商品があっても人々に知ってもらえなければ売れないからのぅ。宣伝というのは大事なんじゃ…zzz
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